「お邪魔します。嫁になりにきました。」

 

 

 

 

 

え?

 

 

 

 

 

 

 

 

は突然は降りかかる

「っつーわけで、よろしく」

そう言って、いきなりやってきたその子は、見た目がホント、不良です!って感じで、カバン持つなら鉄パイプ、お金がなければかつあげ万引き引ったくり・・・とかそういう言葉が浮かんできそうな感じだったから「ど、どうしよう・・・とりあえず、サイフはありませんって言おう・・・」って戸惑ってると、ドア開けてズカズカ入ってきた。

「ちょっ・・・!」

「お前、一人暮らし?」

「え」

「狭いな、っつーか、キレイすぎてちょっとやだ」

って、その子はソファに座ったかと思うと、ぐちゃ〜って!ぐちゃ〜って雑誌とか、置いてあったお菓子とか、そういうのがどんどんぐちゃ〜ってされる。ちょっと待て!なんだなんだ!いきなりすぎて、ついていけないぞ、これは。

「ちょっとまってね、きみは、なに?」

「伊達政宗」

「いや・・・名前を聞いたわけじゃ」

「あんたは、猿飛佐助だろ」

「な、なんで知って・・・」

「そこらへんは企業秘密」

き、企業・・・何の!!!なんだろう、本当にあやしいかもしれない。どうやったら穏便に事をすませることができるんだろう。俺ってホント、争うのとかいやなんだよね。逆上されたらへたしたら殴られたり殺されたりしちゃうかもしんないし・・・。しかも、この子、普通になんか怖いし。下手なこといったらマジで殴られそう。グーが飛んできそう。下手したら隠したナイフで刺されそう…。俺がどうしよう、どうすればいいんだろうって困ってると政宗は、フツーにテレビ見るし!しかも俺のハーゲンダッツ食うし!

「あ、俺のアイス・・・」

「佐助もストロベリー好きなのか?」

「スキだから買うに決まってるでしょ」

「うまいよな」

 

 

断れ、一言。

 

 

でも、ハーゲンダッツのストロベリーをすごくおいしそうに食べるから、そんなの言うのもバカらしくなる。つーか、なんだっけ・・・嫁?こいつが?

「嫁って、なに」

「そのままだけど」

「無理だろ、それ」

「じゃあ、恋人」

「意味が分からない」

「意味なんてない。とりあえず、俺は佐助のそばにいなきゃなんないの」

「なんで・・・」

「なんでも」

「ま、アレだったらペットとでも思ってくれればいいよ」って。ぺ、ペット・・・。そういうと、政宗は今度は勝手にアクエリ飲みだした。

断れって、だから!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

****

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(あの日は、

雨だった?

曇りだった?

それとも晴れていた?

天気に気持ちは左右されるけど、

気持ちに天気は左右されない。

当たり前すぎることを

考える事はムダだと思う。

でも、

考えられずにはいられない。

ムダなことから必要なことに

結びつくことを、

知っているから。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

****

 

 

 

 

 

 

 

 

 

政宗は、3日たっても家から出て行かなかった。俺が学校に行ってる間に掃除や洗濯をしておいてくれて(あんな怖い見た目なのに、すごい手先が器用だった。なんか、帽子っていうかキャップか、うん、キャップがあきらかにそこらへんで買ったっぽくなくて、思わず”すごいね”って言ったら”作った、自分で”って言ったから、すごいびっくりした。)誰かが待ってるっていう感覚がひさしぶりでちょっと感動した。政宗が作ったカルボナーラはちょっとくどかったけど、なんとなく安心する味で、俺はおいしくいただいた。

 

「おいしかった、ごちそうさま」

「当たり前じゃん、それあれはいってんだよ、ホレ薬」

「うそばっか」

「うん、うそ」

「おなかいっぱい」

「膝枕してやろうか?」

「え、いいよ」

「してやるよ、嫁だし」

「だから、嫁ってなに・・・」

「そのままだって」

「政宗は、それでいいの?」

「え?」

 

あ、やばい。思わず、怒ったみたいに言っちゃった。

 

「嫁ってさ、好き同士じゃなきゃ、だめじゃん。政宗は、俺のことすきなの?すきじゃないのにさ、そういうのは、だめだよ」

「佐助って、頭かたいんだな」

 

 

 

 

え!?お、俺のせい!?

政宗はまっすぐ俺をみて言う。

 

 

 

 

「俺は、佐助のさみしさを、埋めにきたんだよ」

 

 

 

 

 

え?

 

 

 

 

「大丈夫、俺は、ちゃんといるから」

 

なんのこっちゃ、って顔をすると、政宗は俺の手をとって「よっしゃ、星を見に行こう!」って俺を連れ出した。

「え!?今から!もう11時なんだけど!」

「夜中の方が、星はきれいなんだよ」

いや、夜中じゃないけど…っつーか、政宗めっちゃ行く気マンマンだし。めんどくさいな〜でも、こんなわくわくされたら、ねぇ…。政宗にとられた手は、いつの間にかつながれてて、なんかほどくのめんどくさいし、ま、夜だしいっか〜って俺はそのままつないでおく。星を見に行くっていって、政宗がむかってんのは、山。山っていうか、あれ、丘?うちの近くって、じつは結構丘陵地帯ってやつで、ちょっとぐるぐるのぼっていくと、山…じゃなくて丘につく。政宗はうえをみながら歩くから、途中で2回くらい電柱にぶつかって「ってーな!」って電柱にケンカ売ってた。いやいや、売っても…ってちょっと笑ったら「笑うなよ。」っててれたように言った。

 

 

「ほし、きれいだな」

「うん、そうだね」

「手、のばしたら届きそう」

「無理じゃない?政宗、ちっちゃいし」

「お前がムダにでかいだけだろーが!」

「ムダとは失礼だなぁ、色々いいことあるよ」

「棚の上のものとったりな」

「電車でつり革にぶつかって注目を集められる」

「集めてどーすんだよ」

「ね」

「つーか、まじすげぇー・・・」

「ほんと、プラネタリウムみたい」

「行ったことあんの?」

「ないけど」

「お前、適当だな」

「そうかも」

 

 

適当で、そのくせいろんなことに苦しんで、でも絶望なんてできない。お腹がすいたら適当にチャーハンでもつくって食べるし、お腹一杯になったら満足してしまう。生きるのは簡単だ。本気で絶望することもなく、お手軽なところで落ち込んで、また浮上して、そんなことばっかして生きてるんだ。なんて安い俺の生活。俺だけじゃない。みんな、そうだ。意味なんか探し出したらなにもできなくなる。無意味な苦しみ。普通に満足してしまう生活。絶望もなにもできない。苦しくなんか無い。いや、でも、なんだか今は苦しい気がする。溶けてしまいそうだ。血が溶け、肉が溶け、全て溶けてしまう。バラバラになって、赤い液体になって土に還るんだ。そこで、ようやく?ようやくなんだろうか?でも、僕たちは星になれるはずだ。こうやって、キラキラ輝く、星に。

 

「おい」

「いたっ!」

「お前、考えすぎ」

「え?」

「みーけーんーにーしーわー」

「いたいっ!政宗、痛いよ!」

「お前、そんな辛気臭いかおしてるから、女もよってこねーんだよ」

「し、失敬だな」

「好きなタイプとか、ねーの?」

「好きな、ねぇ…」

「俺は、あれだな」

「なに?」

「お前みたいに、切れ長のすっとした目好きだよ」

 

ぎゅって握られた手が強くなった気がした。

 

「かえるか、夜だし」

「そうだね」

「あーなんかねみぃ…」

「帰ってからね」

「わーってるよ」

「あ、政宗」

「あ?」

「俺は、目が大きい子がすきだよ、政宗みたいな」

 

って、なんでこんな、政宗の気をひきたいみたいな言い方。そんなこと、微塵もおもってないのに、なんだ今の発言は。間違えた、でも、本心だ。目が大きい子がすきなのは本当。だって、俺、目、細いし。(笑うとなくなるし)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

****

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(あの日、

 

 

君は逝ってしまった。

僕をひとり残して、

遠い空へ。

朝が来る直前だった。

あの空の色を、

君はもう、

見ることもなく下瞼を閉じた。

真っ白なキミの羽を、

僕はちぎって、

 

 

空に投げた。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

****

 

 

 

 

 

 

 

 

政宗がいついて、もう一ヶ月になった。政宗はいつの間にか、俺の生活にすんなり溶け込んでしまって、俺はもう、政宗が何をしたって断れよ…一言。とか思わなくなって、政宗のために、ちゃんともう一個アイスを買ったりするようになる。

俺は家庭教師をしていて、今日は家庭教師の日で、「ご飯食べてくるから」っていうと政宗は「うん」って言ったけどなんとなくその背中が淋しそうで、俺はちょっと悪かったかな、って思う。

 

 

 

…って、なんで俺が罪悪感を。

 

 

 

おかしいおかしい、今の間違い。やっば、俺ってもしかして情にほだされちゃうタイプなのかな?そんなことないと思うんだけどな〜。俺ってどっちかってと当たり障りな〜く世渡り上手に生きていくタイプだと思ってたのに。俺以外の人が淋しかろうが悲しかろうが苦しかろうが、俺には一ミリたりとも関係ないって思ってきたし、それで大丈夫だった。

 

 

 

「佐助〜?」

「先生ってつけてください」

「わっかんねーもーやだ」

「元親くん…ちょっとは頑張ろう」

「やだやだー」

 

はぁ…。ってことでカテキョ。元親は、ほんと、飲み込みは早いんだけどいかんせん集中力がない。なさすぎる。本気を出せばいいのに…それとも、やる気を引き出せない俺が悪いのかな。

 

 

あ、そうかも。

 

俺が、きっと悪いんだ。俺、そんなこと、今まで考えたこともなかったな。いっつも、周りは周り、俺は俺って思ってたから、思い通りにいくことなんて少ないから、こーやって諦め癖、ついてたのかな。なにか、変えようなんて思ったこと、そういやないな。あけみが死んでしまったとき、寿命だったからしょうがないだなんて思って、埋めないで俺は生ゴミに捨ててしまった。泣くこともしないで。あけみはいつだって俺を支えてくれたのに。あけみが「サスケーオハヨーオハヨー」っていう声でおきていたのに、「サスケーオカエリーオカエリー」って迎えてくれたのに。俺はなにもあけみに返してやらなかった。それどころか「あ、死んじゃったんだ」ってナマゴミに…。

 

 

「あーもーだっり〜・・・って、え!?な、何ないてんだよ!?え!」

 

ぽた、ぽたと膝の上においていた参考書に涙が落ちた。

 

「俺、ちゃんと、埋めてあげるべきだったんだ」

「え、な、なにがだよ・・・(こ、怖い…!どーした!)

「あけみが、俺に生をくれたんだ。あけみが俺の世界に光をくれた」

「う、うん・・・?(彼女?)

「なのに、俺ってば生ゴミに捨てるだなんて・・・」

「え!えええええ!!!!!(やっべーだろ!それは!)

「俺なんて、なんもいいとこがない。あけみにも顔向けできない。っていうか、もう、俺なんて消えてしまえばいいんだ。そうと決まったら明日富士樹海にでもディパックひとつ背負って、なるべく身元が割れないようにして行って人生について考えながら飢えと恐怖によって死ぬべきなんだ。そうだ、俺なんて、俺なんて・・・・」

「ちょ!!!!落ち着け!!!!!」

「元親も、不幸だ。俺なんかが、カテキョだなんて」

「不幸じゃねーよ!佐助、お前、えーとなんだ!いいとこ、あるって!多分!俺あんまわかんねーけど、お前、ちゃんと、俺に教えてくれたじゃんか」

「ううん、元親のやる気をミジンコほども引き出せない俺なんて、先生なんて呼ばれる筋合いはないんだ・・・」

いや、先生なんて呼んだことねーし

「だよね、やっぱ俺なんて、生きてるに値しない。ああ、あとでちゃんとお母さんには代わりの先生について打ち合わせをしてきみはなにも不安がる必要は」

「って!おーい!いっちゃってるぞ!どうした!あけみを生ゴミって、お前、それ犯罪だろ!彼女か!」

「ペットだよ、セキセイインコ」

「と、鳥・・・!?」

「2ヶ月前に、あけみは天に召されたんだ・・・」

「な、なんだ、俺てっきりお前が犯罪に手を染めたのかと…」

「俺はあけみの飼い主失格なんだ。」

「そんなこと、ねぇって。佐助、お前、こうやって俺にちゃんと教えてくれるじゃん。お前には普通かもしんねーけど、俺お前の前に来てたカテキョの数知ってる?ちょーすっげーよ、日替わり。定食かってくらいかわってたの。でも、お前はそんな俺に教えられるんだもん。死ぬとか、言うなって。」

「…」

「佐助死んだら、俺、悲しいよ。きっと、俺以上にお前が死んだら悲しむやつ、いるだろ?彼女とかさ、」

「彼女…」

 

 

 

 

 

 

そういわれて、ふっとよぎった「嫁」の文字。

 

 

 

 

 

 

 

「嫁が・・・」

「は?佐助結婚してたの!?」

「してない」

「なのに嫁!?おかしくね!?」

「おかしくない」

 

 

 

はっきり、そう断言すると、「あ、俺」って自分の気持ちに気がついた。そうだ、やばい、すきだ。わかんない、うそだ、本当はわかってる。でも、俺は本当、なんてわからない。本当のことがいいとはおもえない。本当のことを知って、本当の現実を受け入れられなくて、俺はあけみを捨ててしまった。俺にとって、本当を受け入れることは難しいことなんだ。そうか、そうなんだ。でも、この気持ちを知ってしまった。本当を受け入れなくちゃいけないって思ってしまった。でも、俺は俺の気持ちを本当と位置づけるのが怖い。今まで俺が抱いてきた本当に対して自信がない。

 

 

 

「とりあえず、死ぬのはやめろな?」って元親がいったから俺は頷いた。その時、元親のお母さんが「ご飯できたわよ」と言って俺たちを呼ぶ。いつもなら遠慮なくご相伴に与るところだけど、「今日は、待ってる人がいるので、帰ります」って言って俺は帰る。淋しそうな背中をした、政宗のいる俺の家に。

 

 

 

 

政宗、政宗、政宗。

 

 

 

 

わかんないけど、俺、今、お前に「みーけーんーにーしーわー」ってしてもらいたい。怒って、ほしいよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

****

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(あけみ、

君を失って僕は大切なものを得た。

君を失わなければ、

大切な大切な君を失わなければ

決して見えないものだった。

申し訳ないことに、

君を失って

すぐに気付くことができなかった

僕を許してほしい。

今度の休みには、

ちゃんと君を弔おう。

君のなきがらはきっと、

もう燃やされて

跡形もないだろうけれど、

君のその凛とした

精神に対しての弔いだ。

形無きものへの敬意だ。)

 

 

 

 

 

 

 

 

****

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま〜」

 

途中、コンビニでアイス買って、俺は家に帰る。あれ?いつもなら、おかえり〜って政宗がでてくるっていうか、めんどくさそーに、でもちゃんと俺を迎えてくれるのに。つーか、部屋が暗い。

 

「まさむね〜?」

 

パチン、って電気をつける。

 

「政宗…?」

 

 

留守番、たのんでたっていうか、そーゆーかんじだったのに、どこいったんだ、政宗。せっかく帰ってきたのに。俺がご飯いらないっていったから、どっかいったのかな。せっかくかえってきたのに。って、別にいいじゃん。政宗がいなかったときはひとりでご飯食べるなんて、当たり前だったのに。でも、なんか釈然としない。淋しい。やっべ、なんか淋しすぎて寒い。心が寒い。政宗がいないせいだ、ばか。風呂はいろう。さむすぎる。風呂はいって、あがってあったまったはずなのに、全然寒いのはとれなくて、風邪ひいた・・・?って一瞬不安になったから体温計だしてはかったけど、35度。平熱。なんだろ、この寒さ。つーか政宗かえってこないし。8時なのに。ご飯にしてはおそくないか。パソコンつけて、ヤフトピみて、アサヒドットコムで見出しだけチェックして株価みて、なんかそこで急に眠くなったからちょっとソファーに横になった。

 

 

 

 

 

夢。

 

赤い。

 

どろどろに、全て溶けていってしまう。俺は何かに繋がれている。つながれたところから血が流れ、血が流れたところから骨がみえる。真っ赤な骨。それもどんどん溶けていって、つながれた部分は、もう繋いでる意味は無い。嫌な、夢だ。でも、心地いい。

 

 

 

 

 

 

「ん・・・」

「起きた?」

「・・・政宗」

「こんなとこで寝たら、風邪ひくぞ」

「重い…潰れる…」

「うりゃ」

「ちょ・・・!マジでしんじゃう…」

「つまんねーなんで寝てんだよ」

「政宗がいなかったからでしょ…」

「さみしかった?」

「そりゃぁ…」

「ふーん」

「なに、その顔」

「俺がいれば、淋しくねぇ?」

「そうだね」

「俺もそうだよ。佐助がいないと、さみしいし、いれば淋しくない。俺たちさ、会ってから全然時間たってないけど、これって、すごくねぇ?」

「そう、かも」

「愛っぽいよな」

ぽい、だなんて。愛っていっちゃっていいんじゃないのかな。どうなんだろう。「俺も、ここで寝る」って、そのまま政宗が倒れこんできた。

「だーかーら重いって!」

「重くね〜よ」

「ああああ・・・もう…」

 

政宗の体温、呼吸、におい、すべてが俺の中にはいりこんでくる。しあわせ?わからないけど、なんか夢もなにもみないでただ眠ることができそうだった。

 

「なぁ、佐助」

「・・・なに?」

「とりかご、見つけた」

「あー…あけみのとりかごだ」

「死んじゃったのか?」

「うん」

「そっか」

「俺、あけみのこと、大切にしてやれなかったんだ。」

「え?」

ああ、やばい、話してしまう。話す気なんてなかったのに。っていうか、こういう自分語りなんて聞いてるほうはちっともたのしいわけがないのに。でも、俺は聞いてほしいのかもしれない。誰でもない、政宗に。

 

「あけみは、俺にいろいろくれたのに、俺、死んじゃったらしょうがないよなって思って、俺、生ゴミでだしちゃったんだ。埋めるとか、考えなかった。とりあえず、燃やすもんだし、ゴミでいいかなって。なんでそんなこと思ったんだろう。多分、あれかな…海外で死んだときって、行くときは客室だけど死体は貨物室だっていうの聞いてたからかな…いきてるときは大事な大事なあけみだったけど、死んだらゴミって思ったのかもしれない。最低だ。俺、本当に最低だ。自分が許せないよ。」

 

って、ここまで言ったらちょっと泣きそうになって政宗の胸に顔を押し付けてしまった。ば、ばかすぎる、俺…。ばればれだ、泣きそうなの、ばればれすぎる。

 

「許せないなら、俺が許してやるよ。」

「は・・・?」

「自分で許せなくてもさ、俺が許してやるよ。俺が、佐助のこと全部肯定してやる。どう?」

「ど、どうって言われても…」

「うれしいだろ?」

「え、ええー・・・」

「お前さ、うれしいとごまかすんだから」

「そ、そう?」

「そう。ごまかさなくたって、いいんだぞ。自分で自分を。ごまかすだなんて、そんなのしなくて、いいんだ。お前を俺は許すよ。だから、お前も、自分を許せる。」

 

forgiveだなんて、そんなの、傲慢すぎる。でも、心が羽根のように軽くなった。あけみの羽根のように。すっと、軽くなったんだ。不思議だ。政宗が側にいてくれるようになってから、俺は、救われてばかり、だ。

 

 

 

 

「つーか、こんなとこで寝ないでちゃんとフトンでねよーぜ」

 

 

 

お、おい、誰のせいだ・・・!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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20070829

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