「よし、やるかー」

とか政宗がタバコをギュッギュッてもみ消して言う。俺はアイス食べてたけど、部屋が暑いせ〜か、ちょっとアイスがドロドロしてきたからクーラーの温度さげよ〜とリモコンピッピしてるときで、そのリモコン持ってる手と反対の、アイス持ってる手をぎゅっとされてアイス落下!ぎゃあ!

 

「ちょ、政宗!アイス落ちたじゃんか!」
「やるぞ」

 

え、え、えぇ〜!?なにを!?

 

「な、なんでそーなるの!?」
「は?俺ら付き合ってるじゃん」
「え!?いつから!?」
「おい、なんだよそれ」
「まっ、まって、まってまって政宗!俺、心当たりなさすぎる!」
「自分の胸に手ぇあてて聞いてみろよ」

胸に手?言われた通りに胸に両手をあてて、記憶をたどる。昨日のご飯は〜サバと青菜のおひたしとトン汁切干大根(ヘルシー路線!)で〜・・・その前は仕事終わって、政宗がアイス買ってくれたんだよね、めずらしく。でも、その前の日くらいに俺が政宗のタバコ買ってあげたからおあいこじゃん!そんで・・・・・・ってホント、全然、ちっとも心あたりないんだけど!!俺たちそんなスィートタイムあったか!?ないじゃん!なんでこんなんで付き合ってることになってんの!?おかしいじゃんかぁー!!!!!

 

「おい、佐助」
「政宗、俺、やっぱまったく思い当たりませんよー」
「ほんとか?」
「ほんとほんと」
「お前、飲んだときのこと覚えてる?」

 

飲んだ?

あーみんなで飲んだときかぁ俺ベロンベロンになったなぁ。でもそんなのフツーだし。俺ちょっとALDH2が少ないだけだし。モンゴロイドはすくないんだよ!

 

「お前、そんとき、俺に、ちゅーした」
「へ!?」

 

ちゅ、ちゅう!?そんなんみんなするじゃん!よっぱらい、ちゅうくらいするじゃん!てかよっぱらいじゃなくてもちゅうくらいするじゃん!自分の子供とかにもだってするし!ちゅうはご挨拶〜親愛のあかし〜ヘイブラザ〜なんじゃないの!?ちゅうごときで付き合ってるなんてされたら、みんな世界中恋人だらけだよ!

 

俺が呆気にとられてると、政宗は俺の手首を掴む力を増す。その力は、痛すぎる。何が痛いのか、わかんないけど、この力は俺を圧倒する。圧倒的な愛情、みたいな、そんな、逆らったらいけないような力なんだけど、俺は逆らわなきゃだめなんだ。ここで「はい、そーですか」なんて受け入れちゃったら、俺は俺でなくなってしまう。俺はちゃんとして、ちゃんとまっすぐ立って、ちゃんと前をみて、ちゃんと、ちゃんと・・・・。ヒトリである程度できないで他の人に甘えるなんてこと、俺はできない。本質的なものをそんな簡単に他人に渡すことはできないだろう?俺は優しくないけど、優しくないなりに考えて、息をしてる。

 

 

それを政宗は壊そうとしてる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

愛 っ て い う 、 ず る い も の で 。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

好きとか、大事とか、愛してるとか、必要とか、そんなものほんとにあるのか俺はよくわからない。だからはやく結婚して、そういうものが”ほんとにある”って思いたいし、信じたい。もしくはそういう制度によって縛られたら、自ずとわかるきがするんだ。だから、俺はそういうものが自発的・内発的なものとして生まれてくるのを信じることができない。そんなの、勘違いとか自己陶酔となにが違うのか違いがわからない。(愛?愛なんてそんなの詭弁だ、そんなもの信じるのは、おめでたいんだ。愛なんて、そんなもんいっておけば聞こえがいいし、どことなく安心する。そんなのふりかざすのはずるい、ずるくて、弱くて不誠実だ)

 

 

 

そんな俺の薄いけど硬いバリアを、政宗は壊そうとしてる。壊さないでほしい、でも、壊してほしい?わからない、わからないけど、俺は政宗の力を避けられない。俺のほうがでっかいし、火事場の馬鹿力ってものもあるわけだから抵抗できるはずなのに、俺にはそれができない。


政宗の指が、俺の後頭部に触れる。髪に指が絡む。ビリっ、と静電気が生まれる。「好きなんだ、俺は、お前が」の言葉。視線交差。そらせない。だんだん、政宗の輪郭がぼやけてく。クリアな世界滲んだ風景に掻き消されてく。涙落下中。政宗のベロが、ツツ、とその涙を舐めとる。そこにはセクシャルな色合いと、もっと別の、親しみのある何かが生まれる。じんわり、暖かさで満たされる。その感覚、信じられない、でも、いまここにある。頬を舐めたベロが、俺の上唇に触れる。ゆっくり、ゆっくり、生爪をはぐような痛みと、ひなたぼっこしてるような心地よさに、俺は目を閉じる。政宗が微笑んだのが、わかった。首筋にキス、されて、ちょっと噛まれる。Tシャツの裾から少し熱い手のひらが入ってきて、やらしい動きを、する。

 

 

「ん・・・っ」

 

 

鼻の奥がツン、とした。多分、うれしすぎてツン、とした。胸の奥から苦々しい甘さが広がってく。幸せだけじゃない、でも、不幸だけでもない。これは、なんだろう。うれしい、とか、悲しい、とかむかつく、とかたのしいとか、俺は喜怒哀楽しか感情はないんだと思ってた。それをどう揺さぶるかだけだと思ってた。でも、それだけじゃない、感情の渦?渦じゃない、そんな不確かなものじゃない。確かな感情はここにあるのに、俺はそれを確かな言葉で表すことができない。でもね、でもね、ありがとう、政宗。俺を、好きっていってくれて。それで、ごめんね、政宗。俺、まだガキだから理屈こねくりまわしてまっすぐ政宗の気持ち、みれなかった。でも、俺、なんとかしたいって、思う。これ、なんだろう。よくわかんない、あったかいけど冷たい気持ちをグルグルしながら俺は目を開く。

色鮮やかな光が、見えた気が、した。

自覚

 

 

20050630

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


なんだろ、個人的にはロリ萌えなんですけど(あ、口が滑った)さすけには時々信じられないくらいつめたい目をしてほしいです!怖い!いつかぴよぴよしてるだけの佐助と政宗を打ちたいです。ほんとうは、きじょーいで「ごめんね」ってつぶやく佐助を打ちたかったんですけど、途中でちからつきた(弄りも途中で!根性なし!)

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